2006年08月09日

プロたるもの

全国高校野球選手権が甲子園球場で行われている。
沖縄県代表 八重山商工は、
千葉県代表 千葉経大付と、
昨日第4試合で対戦。
結果は、延長10回9-6で八重山商工の2回戦進出が決まった。

私はこの試合、八重山商工に軍配が上がるような気がしていた。
我が千葉県代表を応援したい気持ちがないわけではないが、
対戦相手を決める組み合わせ抽選会の記事を読んで、
がんばっている選手たちには申し訳ないが、何となく「負ける」と思ってしまったのだ。

その記事と言うのは、
地方版に乗っていた組み合わせ抽選会の結果を受けての両監督のコメントなのだが。
千葉経大付の松本監督の言葉で、
甲子園に着いて、まだ体も調整できていない。もっと後の試合だったら」というのが掲載されていた。
対する八重山商工 伊志嶺監督の言葉は忘れてしまったが・・・

だったら、開会式直後の試合の2校はどうだ?
勝ち残っていったチームはどうだ?
勝ち残れば残るほど、連日の試合になる。
疲れ果てているにも関わらず、翌日の試合も控え、どう調整していくのか?

監督として、千葉の看板を背負って臨んでいるのに、この言葉はないだろう。
ほとんどの代表校が、同じような条件で戦わざるを得ない。
限られた条件の中、うまく調整していくのが、49校の選手や監督の責務だろう。
現地にいる選手たちが、この、地方版に掲載された監督のコメントを読んでいるかどうかはわからない。
願わくば読んでいないといい。
そして、監督も「出せるものを全部出せば、お前たちは勝てる!」くらいのことを言っていて欲しいものである。

試合が終わってみると、
千葉経大付は、春を経験し、一番乗りで代表を決めた八重山商工相手に、奮闘したと思う。
選手たちには拍手を送ってあげたい。


そういえば、
今年の新入社員研修の一環で、某同業他社の研修機関で、技術研修を行ったそうだが、
その研修を一緒に受講した(それはそれで経費の無駄遣い)人事担当者が、
「この研修は意味がなかった」と、うちの新人に言ったそうである。

おい、待て。
お前、担当者だろう。
特に社員の意欲を高めるべき職責を担っている人間が、
会社が与えたものに対して、無意味だと公言してしまうのはプロではない。
たとえ、心の中で無意味だと思ったとしても、
「こんなに知識を得られた。それを活かすのは君たち次第だ」くらいのことを言って洗脳しなければダメだ。
たとえば、どうしても痩せないだろうと思われる人に、
エステシャンは「お金の無駄ですよ」と言うだろうか?
どうにか痩せるように、一緒にメニューを考えたり、あれこれ施したり、挫けそうになった時に励ましたりするのがプロだろう。


プロたるもの、「無駄だ」「無意味だ」「~だったらよかったのに」を口にしてはいけない。

無駄なもの、無意味なものを有意義なものに変え、

悪条件を好転させてこそプロだ。




ソウイウぷろニ
ワタシハナリタイ


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Posted by あやねーねー at 08:57│Comments(2)仕事について思うこと
この記事へのコメント
あやねーねーさん

そうねー。
選手は学生さんたちだけど、
監督さんはプロだものねー。
監督の一言で選手の気持ちが変わることってあるだろうし。

ところで、
無意味な研修ならその費用を節約した方が良いですよね。^^;
参加させられた方もその言葉で一気に脱力してうんざりですもの。
Posted by さとこ at 2006年08月09日 21:08
今朝の地方版では、
千葉経大付の松本監督が
「選手たちから学んだことが多い試合だった」と言っていました。
それを見て安心しました。
試合もいい試合だったし・・・
これからの彼らに期待、です。

で、
その無意味な研修を、5年前に最初に提案したのは私です ^^ゞ
その分野の実践的な知識を系統立てて教えてくれるところって、そこしかなかったので。
その時は「ライバル会社に金が払えるか?」と却下されましたが・・・

「言っちゃいけない言葉」っていうのがあると思います。
講義が無意味でも、もらった教材は使えるものだと思いましたよ。
この件に関しては、担当者のプロ意識がなさ過ぎることがすべて悪い。
同じ1万円でも、使い方によって価値が違ってくるのと同じです。
Posted by あやねーねー at 2006年08月10日 14:05
 
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